2006年08月01日

『嫌われ松子の一生』

嫌われ松子の一生

ワーナーマイカルで上映してくれないので今更になってしまったが、観てきました。
中島哲也の『探偵濱マイクTV』と『下妻物語』は2つともツボにはまったので、この作品も間違いなく面白いだろうと踏んでいたが、思った通りかなり良かった。
冒頭の2〜3分でもう全然面白くって、抜群の配役だし、130分の長編ながら1シーン1シーンがすべて強調と誇張のアニメ的な表現で満たされ、全然飽きさせない作りになっている。オイラはこういう映像に慣れているのでちっとも問題ない、というか大好きなのだけれど、耐性のない一般の人はこの密度の濃い映像の連続で疲れてしまわないかなどと、余計な心配をしてみたりもした。
明らかに不幸の連続の人生が、終局の死に向かって怒濤のように展開されているのに、ちっとも悲壮感がなく、涙なんかちっとも出てこない。それどころか、不思議なことに何だか元気が出て来てしまうという具合だ。
冒頭、近所で「嫌われ松子」って呼ばれてるって説明が入っていたけど、松子って全然嫌われていないのだよね。タイトルで「嫌われ」っていう主観を持たせておいて、映画を見ていくうちに松子に魅せられていって、最後には、松子って嫌われてなんかいないじゃない、っていう弁護とも同情ともつかない不思議な感情に支配される。あれ、おかしいな、今頃涙が出てくる…。